自社の製品やサービスの導入事例記事を作成したい。でも、中小企業や個人事業主ですと、制作を外注すると費用が結構かかりそうですし、かと言って自社ですべて制作するのも大変ですよね。そこでご紹介したいのが、文字起こし(テープ起こし)を活用した導入事例記事の作成です。
顧客インタビューの文字起こしから事例作成を
導入事例記事とは
お客様の声を記事にまとめたもの
導入事例記事とは、商品やサービスを実際に使っている顧客にインタビューし、記事風にまとめたものをいいます。
「顧客事例」「お客様事例」「事例記事」「ユーザー事例」「お客様インタビュー」などと呼ばれることもあります。
導入事例記事の文字数は?
導入事例記事に決まった文字数はありませんが、だいたい3,000字から6,000字程度が一般的なようです。長すぎると読むのが大変ですし、逆に短すぎるとインパクトや説得力に欠けてしまいますよね。
ちなみに普通の速さで10分間話した音声を文字起こしすると、3,000字ぐらいといわれています。つまり、導入事例記事を作成するためには、インタビュー時間は正味で10分~20分ぐらいが目安といえそうです。
通常広告と導入事例記事の違い
通常の広告は、販売側の企業視点で発せられたメッセージで、どうしても宣伝臭が強くなります。こうした通常広告に消費者も慣れきってしまったため、もはやその効果が薄くなったと言われ久しいです。
一方、導入事例記事はお客様の視点で語った内容なので、販売者ではなく「第三者からの意見・称賛」になります。そのため、情報に対する信用度が増すわけです。
導入事例記事を作成する準備
社内で導入事例記事の作成が決まり、どの製品・サービスについて、誰にインタビューするか、何を聞くかを決めます。ここまで決まったら、実際の制作に入ります。
インタビューの録音時間
前述したとおり、人が普通の速さで話した音声を文字に起こすと、音声10分で3000字ぐらいになります。ですから、作成する導入事例記事が3,000字でしたら10分、6,000字でしたら20分の録音が必要ということです。
ただ、これはあくまで計算上のことで、実際には話すスピードが速い人もいれば遅い人もいます。
また、文字に起こした文章は、途中で話が脱線したり、質問への答えがブレたりするため、そのまま丸ごと使えるわけではありません。人によっては、使えない部分のほうが多いということもあります。
ですから、録音は長めに録っておくことをおすすめします。長すぎると後でまとめる大変さはありますが、短すぎて情報が足りないよりはいいでしょう。
録音の準備
導入事例記事の作成にあたっては、インタビューの録音が欠かせませんから、録音機器を準備します。
現在は、ICレコーダー(ボイスレコーダー)で録音する方が多いと思いますが、それで問題はないでしょう。
また、スマートフォンでの録音もふえています。ただし、機種やアプリによっては音質がよくないこともありますので、事前にテストしておいたほうがよいでしょう。
カセットテープやMDに録音してもいいですが、ICレコーダー等で録ったデジタル音声のほうが、後の制作作業を考えると扱いやすいです。
撮影も忘れずに
また、可能であればお客様の顔や、製品を使用しているところなどの写真も掲載したいですね。テキストだけの導入事例記事もありますが、ビジュアルがあると記事の信ぴょう性も高まりますし、見やすさや読みやすさがやはり違います。
インタビュー時には、録音だけでなくカメラの準備、撮影の許可も忘れないようにしましょう。今はスマホのカメラが高性能になってきているので、スマホでも結構きれいに撮れますね。
インタビューを録音のコツ
録音が文字起こしの精度に影響する
インタビュー後に録音音声の文字起こしを行いますが、テキスト化する際の精度を左右するのが録音です。とは言っても、プロの音響技術者が録音するわけではないですから、録音音声のクリアさには限界があります。
そこで、文字起こしの聞き取りに問題ないレベルを目標に、素人でもできる上手なインタビュー録音のポイントをご紹介します。
静かな場所で録音する
録音は静かな場所で行えればいいのは、言うまでもないことです。会社の会議室のような密室での録音ならいいのですが、導入事例記事のインタビューは周りの音や声が聞こえるお客様の自宅や勤務先であったり、喫茶店のような飲食店で行うこともあります。
特に気を付けたいのは飲食店で、録音者の耳で感じている以上に実際はうるさいものです。飲食店で録音した音声を後で聞いてみたら、隣席の人の声やBGMが思いのほか大きくて、インタビュー相手であるお客様の声がほとんど聞こえない、といったこともあります。
ですから、録音場所はできるだけ静かな場所を選ぶようにしましょう。当たり前のことのようですが、インタビューのアポを取るときに意外と見落としがちなポイントといえます。
録音環境の調整はインタビュー前に
しかし、録音場所はいつも静かな場所をセッティングできるとは限りません。
もし、録音時にこの場所はうるさそうだなと感じたら、座る場所を静かな席に替えたり、可能ならばBGMや空調を止めたりします。
こうした調整は、インタビューが始まってしまうとやりずらいので、できるだけ始まる前に行うようにします。
録音機器を置く場所を変える
雑音が多い場所で録音することになったときの簡単な対処法としては、録音機器をインタビュー対象者の近くに置くだけでも、だいぶ録音状態は違ってきます。
インタビューの録音音声でたまにあるのが、録音機器をインタビュアーの手元に置いているので自分の声は大きいのですが、肝心な取材相手の声がマイクから遠くて聞き取りづらい、という音声です。素人の録音では意外とやりがちなミスといえます。
録音に慣れていないと、ちゃんと録音されているかな、電池は切れていないかな等々が心配になります。その結果、ついつい録音者の手元に機器を置きたくなりますが、誰の声を一番優先してしっかり録りたいかを考えて録音するようにします。
録音のコツについては、こちらのページでも解説しています→初心者向け録音の基本
録音音声の文字起こしを行う
インタビューの録音が済んだら、文字起こししてテキスト化します。文字起こしの作業は、社内で行うか専門業者に外注することになります。
作業を行うのは社内か外注か
短時間のインタビューでしたら、自分や社内で文字起こしをしてもよいでしょう。社内で行う最大のメリットは、外注の経費がかからないことです。
しかし、文字起こしの作業は思いのほか、手間も時間もかかります。しかも、他の業務の合間に文字起こしをやるとなると、いつまでたっても終わらないということになります。
日々の業務に忙しい方や文字入力が遅い方でしたら、無理はしないほうが賢明といえます。実際、途中まで起こしたけれど挫折してしまい、専門業者に外注される方もいらっしゃいますね。
当オフィスもお力になれます
社内か外注か最終的な判断は、さまざまなご事情を考慮のうえご決定ください。もし、導入事例記事の文字起こしを外注されるのであれば、当オフィスもお力になれますので、お問い合せいただけましたら対応いたします。
また、ICレコーダー(ボイスレコーダー、スマホの録音アプリ等)で録音した音声はもちろん、Zoom等で録音・録画した音声・動画データの文字起こしも承っております。
導入事例記事の書き方、まとめ方
文字起こしによりテキスト化した文書が準備できたら、導入事例記事を作成します。ここでは一般的な編集の方法というよりも、文字起こしした文書の特徴に関したポイントを挙げていきます。
読みやすく整文する
文字起こしした文章の特徴は、人が話した言葉をそのまま文字にしている点です。耳で聞いている分には違和感がなくても、文字にしてみるとわかりずらいということはよくあります。
個人差はありますが人の話というのは、「あー」「えー」など無駄な部分が含まれていたり、同じことを繰り返し話したり、テーマからズレた話をしたり、文脈が理路整然としておらず何を言っているのか意味不明だったりします。
起こしたままだと読み物としては、読者に対して不親切といえます。そこで、これらの箇所を文章として読みやすいように整文する必要があります。整文などしたことがないという方は、学校の先生がしてくれた作文の添削のようなイメージだと思えばよいでしょう。
なお、整文するときは、文字起こしした元の文章はコピーして残しておいたほうがよいです。原本に上書きしてしまうと、元の話を確認したくてもできなくなってしまいます。
タイトル、見出し、デザインを行う
整文した文章はそのままですと、タイトルも見出しもありません。これだと導入事例記事として読みにくいですから、タイトルや見出しをつけます。
その後は、ページのレイアウトやデザインになります。インタビューで撮影した写真も入れましょう。どのような編集やデザインのソフトを使うかにもよりますので詳細は記しませんが、見やすい、読みやすい導入事例記事を作成ください。
まとめ
中小企業や個人事業主にとって、導入事例記事は強力なマーケティングツールになるものです。特に、低予算で効率よく導入事例を作成したいという方には、文字起こしの活用をおすすめします。
当オフィスに文字起こしの発注または見積りを今すぐに申し込みたいという方は、サイト内にくわしいサービス案内を掲載しております。下記に各ページへのリンクがありますので、これから検討されたいという方は、ぜひご覧いただけましたら幸いです。
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