これから文字起こしを業者に発注しようという方の中には、「録音した音声は、どうやって送ればいいのだろうか」と、疑問に思われている方もおられると思います。
そこで、インタビューや会議などを録音した音声(または動画)を業者に送付する方法をご案内します。おもにファイル転送サービスを利用した送り方を紹介しますが、その特徴は郵送に比べて「簡単」「速い」「安い」ことです。
大容量データの送付に便利なファイル転送サービス
目次
音声送付方法の種類
音声送付はネット経由か郵送
文字起こしに出す音声や動画データを業者に送るには、大別するとファイル転送サービスなどを利用してインターネットで送るか、郵便(または宅配便)で送るかになります。現状でいえば、インターネットを利用した送付方法のほうが主流になっています。
まれに、文字起こし業者に録音から依頼する場合もありますが、これもあまり一般的とはいえないですし、この記事の趣旨とは異なる話なので省かせていただきます。
音声はメール添付で送れるか
この記事では以下、インターネットを利用する方法についてご案内します。というと、「ああ、音声ファイルをメール添付して送るんだな」と思われる方もおられるかもしれません。
しかし、文字起こしの対象となる音声や動画は、メール添付で送ることはほとんどありません。というか、「送れない」といったほうが正しいでしょう。
文字起こしの音声は大抵、録音時間が短いものでも数十分、長いものですと数時間に及びます。したがって、録音機器や録音設定にもよりますが、音声ファイルの容量が結構大きくなります。だいたい数十MBから数百MBくらいになるのが普通です。動画であればもっと容量が大きくなり、GBを超えることも珍しくありません。
一方、メールに添付できるファイルサイズですが、これもいろいろ条件によって変わってはくるものの、せいぜい数MB程度が添付できる限界あるいは推奨される範囲になります。
つまり、文字起こしの対象になる音声や動画はサイズが大きすぎて、メール添付では送れないケースが大半になるということです。
大容量でも送れるファイル転送サービス
音声をアップロードし共有する
さて、それでは大容量の音声ファイルを送るにはどうしたらよいでしょうか。そこでご紹介するのがファイル転送サービスです。ファイル共有サービス、オンラインストレージ、クラウドストレージとも呼ばれます。
その大まかな仕組みは、送信側がファイル転送サービスを提供しているサイトにアクセスし、音声などの大容量ファイルをWebサイトのサーバーにアップロードします。受信側にそのリンク先URLを通知し、そこからダウンロードして受け取ってもらうというサービスです。
ファイル転送といっていますが、送るというよりも、サーバーにアップロードしたファイルを共有するというイメージです。ファイル転送サービスは無料でも利用ですが、有料のサービスもあります。
また、外部のファイル転送サービスではなく、自社や自校のサーバーを利用してファイルのやり取りをする場合もあります。クラウドの時代となってきた今、この傾向は年々増えています。
動画もらくらく送れる
インターネット上にはファイル転送サービスを提供しているサイトが多数存在します。
各サイトによって送れる容量に違いはあるものの、数十MBから容量無制限までさまざまあります。また、会員登録や有料会員など選択するプランによって、送れる容量に差を設けているサイトも多いです。
一般的には動画のほうが音声より容量が大きくなりがちですが、大容量に対応のファイル転送サービスであれば動画データも送ることが可能です。
ですから、動画からの文字起こしも安心して業者にご依頼ください。もちろん、当事務所も動画の文字起こしを行う業者ですので、ご用命がありましたらいつでも対応させていただきます。
ファイル転送サービスのメリット
送付が速くて簡単
ファイル転送サービスには、メリットがいくつかあります。まず、スピードです。ファイル転送サービスを普段から利用して慣れている方ですと、音声をアップロードして送付先にメールでリンク先を送るまで、ほんの数分もあれば完了できます。それくらい速くて簡単だということです。
もちろん、ファイル転送サービスを初めて利用される方もいらっしゃると思います。初めての利用ですと、あれこれ説明を読みながら試行錯誤するかもしれません。
それでも、パソコンがかなり苦手という方でなければ、手順を理解する時間も含め、まあ10~20分もあれば送れるでしょう。普段からパソコンを使い慣れている方でしたら、初めての利用でも数分で送れます。
ちなみに、私は使った経験がありませんが、スマートフォンからもファイル転送サービスは利用できます。
郵送との圧倒的な差
まだファイル転送サービスがなかった、あるいは普及していなかった頃は、文字起こしの音声送付といえば、テープやDVDやUSBメモリなどを、郵送や宅配便で送るのが一般的でした。
この方法だと、速くても翌日着です。さらに、土日祝を挟んだり、遠方からの送付だったり、夕方に出すとその日の集配に間に合わなかったり、なんだかんだで到着まで2~4日はかかってしまうのが当たり前でした。
ファイル転送サービスであればほんの数分で送れますから、郵送と比べてそのスピードは圧倒的に速いといえます。しかも、郵便物を梱包したり郵便局やポストに行ったりする手間もいりませんし、24時間いつでも都合のよいときに送ることもできます。
料金はほぼゼロ円
また、料金についても、ファイル転送サービスは有料プランもありますが、基本的には無料で利用できます。
一方、音声ファイルをUSBメモリ等に入れて封書で送れば、84円以上(記事執筆時点)の郵便料金がかかります。
さらに、貴重な音声を普通郵便で送る方はむしろ少なく、大抵は書留やレターパックを使用したり、宅配便で送ったりする方が多いです。そうすると、送料は数百円はかかってしまいます。
ファイル転送サービスはほとんど無料ですから、比べてしまうと、やはり利用したくなるのも当然でしょう。
ファイル転送サービスのサイト案内
ファイル転送サービスを利用するには、インターネット上にサービス提供しているサイトが多数あります。「ファイル転送サービス」や「オンラインストレージ」などで検索すれば、簡単に見つかります。
当事務所で特に推奨、あるいは提携しているようなファイル転送サービスはありませんが、以下のようなサイトがあります。
データ便
登録不要で500MBまで、会員登録すれば2GBまで無料で送れます。また有料プランは、転送容量が無制限です。よりセキュアに送れるセキュリティ便もあります。
GigaFile(ギガファイル)便
登録不要で1ファイル100GBまで(個数無制限)無料で送れます。文字起こし用の動画でも大抵は大丈夫です。
firestorage(ファイヤーストレージ)
登録不要で1ファイル2GBまで無料で送れます。有料会員(正会員)は、1ファイル10GBまで送ることができます。
なお、各サービスの内容は変更されることもありますので、最新の情報はリンク先のサイトで必ずご確認ください。
ファイル転送サービスを使えない場合
ここまで、ファイル転送サービスについて、仕組み、メリット、具体的なサービス提供サイトなどをご説明してきました。ファイル転送サービスがいかに便利なものであるかご理解いただけたかと思います。実際、当事務所に文字起こしを依頼される場合においても、多くのお客様がファイル転送サービスを利用されています。
しかし、なかにはファイル転送サービスを使用されていないお客様もいらっしゃいます。その理由はおもに2つあります。
職場の規定で使えない
1つめは、職場などの規定で、ファイル転送サービスを利用できない場合です。これはファイル転送に限りませんが、インターネット上で提供されているサービスを、個人の判断で利用することをセキュリティ上の観点から禁じている会社や団体もあります。
なかには、こうしたデータの受け渡し用に、自社や勤務先の大学等で用意した専用サーバーを利用するお客様もいらっしゃいます。もちろん、その方法でも結構です。
パソコンが苦手で使えない
2つめは、パソコンが苦手という方です。文字起こしをご依頼される方は、パソコンやインターネットに慣れた方ばかりではありません。
おもに年配の方になりますが、「ファイル転送サービスのサイトを見たけどよくわからない」とか「パソコンが得意ではないので、使うのがちょっと怖い」という方もおられます。
上記のように、なんらかの理由でファイル転送サービスが使用できない場合は、郵送や宅配便をご利用ください。
本記事では、ファイル転送サービスを推奨するような内容を記してきましたので、「使わないとダメなのかな?」と思われている方もおられるかもしれませんが、決してそんなことはないです。
職場の都合で使用不可という方はもちろんですが、個人的にも使用に不安がおありでしたら、無理せず郵便や宅配便をご利用ください。
録音音声を収録したカセットテープ、MD、CD、DVD、USBメモリなどの記録媒体を、当事務所宛に送っていただけましたら、速やかに文字起こしいたします。
音声送付についてご不明点はお問合せください
以上、ファイル転送サービスについてご説明させていただきました。もし、当事務所に文字起こしを依頼される際に、音声送付についてご不明な点がありましたら、いつでもお問い合わせください。
なお、各ファイル転送サービスの使い方や内容に関するご質問は、利用されるサイトに直接お問い合わせいただけますよう、お願いいたします。
当事務所に文字起こしを依頼するには
ファイル転送サービスや音声送付についてはわかったので、当事務所へ文字起こしを発注または見積りを頼みたいという方は、お申込みフォームからご連絡をお願いいたします。
依頼から納品・支払までの流れ
文字起こしをお申し込み(依頼)から納品までの流れは、以下の順序になります。本記事で説明したのは、3番目「お客様から音声送付」の項目です。
- お申込みフォームから発注
- お申込内容を確認し当事務所の担当者から返信
- お客様から音声送付 (本記事を参照ください)
- 文字起こしを開始
- 作業完了したら納品
- ご請求書を送付
- 銀行振込でお支払いをお願いします
録音音声を文字化する文字起こしにおいて、録音された音声の送付は欠かすことのできないステップになります。お客様に送付の手間と時間をおかけし申し訳ございませんが、ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
そのほか、当事務所の文字起こしサービスについては、以下のリンク先ページでくわしく説明していますので、ご参照ください。
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