テープ起こしはソフト・アプリで完全自動化できるか

音声を文字化してくれるソフトがあれば、面倒なテープ起こしの作業は必要なくなります。しかし一方、ひと昔、ふた昔も前から「テープ起こしは自動化される」と言われ、その方向で技術革新も進んでいるものの、まだ完全自動化は実現していないのが現実です。いったい、どこに問題があるのでしょうか。

音声認識ソフトの実用性は?

しっかり音声入力すれば文字化の精度は高い

テープ起こし(文字起こし)に役立つソフトというと、近年では音声認識ソフトやスマートフォンのアプリが思い浮かぶかもしれません。

確かに、音声認識の技術は年々進化していますから、こういった音声認識のソフトやアプリが自動的に音声を文字にしてくれれば、これほどありがたいことはありません。

しかし、現実にはまだ、そこまで技術は進んでいないのが現状です。現時点では、ヘッドセットを装着したり、スマートフォンのマイクなどに口を近づけて、しっかりと発語すれば高い精度で文字化してくれるぐらいは、すでに実現できています。

ですから、スマートフォンなどに口を近づけて単語や短い文を発して、検索などのために音声入力するのであれば、実用に使えるでレベルに達していると言ってもいいでしょう。

録音音声の文字化は難しい

しかし、発話者による直接的な音声入力ではなく、ICレコーダー等で録音した長時間の会議、座談会、インタビューなどの音声は、録音状態もさまざまです。

実際、テープ起こしの対象となる音声で、スタジオのような場所でマイクの前のアナウンサーが滑舌よく話した内容を録音しました、そんな好条件で録ったきれいな音声はほとんどありません。

大抵は、話し方の訓練など受けたことのない素人が自由に話していますし、場所も会議室や普通の部屋ならいいほうで、喫茶店や居酒屋などのこともあり、録音状態もピンキリです。

こうした音声のすべてを、音声認識ソフトで自動で文字化できるかというと、残念ながらまだまだ精度が低いといえます。

こう言うと、「ICレコーダーで録音した音声を再生してみたら、けっこう聞こえますよ」という方がおられます。たしかに、話の内容もだいたいわかるし、なんとなく問題ないように聞こえるという音声は少なくないです。

でも、人間の耳で再生音声を聞くのと、音声認識ソフトが機械的に音声を聞き取るのとでは、じつは差があるのです。人間の耳というか脳は、少々聞き取れなくても、また話している意味がときどきわからなくても、それなりに理解してしまう(理解したつもりになってしまう)ものです。

でも、ソフトやアプリは人間の耳(脳)とは違います。音声を自分の耳で聞いたときにはなんとなく意味が分かったのに、音声認識ソフトを使って文字化された文章を見たら間違いや意味不明な変換が多い、ということが起こったりします。

もちろん、音声認識ソフトが行う音声から文字への変換は、その精度が日進月歩で進化しています。それでもなお、あくまで現時点ではありますが、さまざまな条件下で録音された音声については、自動的に音声を文字化するのはまだまだ難しいことが多いというのが現実です。

日本語特有の難しさも

専用ソフトやアプリによる音声文字化が困難な理由については、録音状態の問題だけでありません。

テープ起こしの対象となる音声は話し言葉になりますので、「あー」「えー」といった無駄な音声や言葉、会話中に頻繁に打たれる「はい、はい」「うん、うん」といった相槌、そのほか言い間違え、言い淀みなど、いわゆるケバと呼ばれる無駄な音声や言葉が多く出てきます

さらに、人の話というのは、個人差はありますが、よく聞いて(あるいは起こした文章を読んで)みると、文脈が乱れていたり、話の辻褄があわなかったり、何を言わんとしているのか意味不明な話であることが少なくありません。

特に日本語は文法的にも非論理的な文章構造になりがちですし、表記も漢字、ひらがな、カタカナ、さらに外来語も多く、言語表現も多彩で複雑なので、機械的に自動で文字化するのが難しいという面もあります。

スマートフォンで音声検索したり、簡単な短い会話でしたら問題ないでしょう。しかし、テープ起こしの音声にありがちな、長時間にわたり、さらに人が話し言葉で自由に語ったような内容になると、正確に文字化・文章化するのはそう簡単なことではないでしょう。

テープ起こしの未来はどうなるか

以上のような理由で、録音音声を文字化するテープ起こしに関しては、ソフトやアプリに完全に任せるところまではまだ至っておらず、人力による音声の文字化がいまだに必要とされているということです。

じつは、私が覚えている限りでも、もう20年くらい前から「テープ起こしはそのうち、機械が自動的にやるようになるよ」と言われていました。ところが、未だに人間の耳で音声を聞いて文字化する作業が行われてるのが現実です。

そうはいっても大きな方向性としては、音声認識技術も急速に進化していますし、時代の流れはソフト・アプリによる音声から文字への変換は自動化へ向かうのでしょう。特に、スマートフォンが普及し始めてからの進歩は著しいように感じています。

さて、5年後、10年後はどうなっているでしょうか。人が話した言葉(日本語)を録音した音声の文字化というのは、意外と手ごわい面もあるとは思いますが、技術革新の波は信じられないようなことをどんどんクリアしてきましたからね。

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現状ではまだまだ使い勝手がいいといえない音声認識ソフト。お時間のある方やこうした技術に興味のある方は、いろいろと工夫して使ってみるのもよいと思います。

しかし、忙しい方、急いでいる方、ITはあまり得意でない方などは、無理せずにテープ起こしの専門業者にお任せください。下記に、テープ起こしの発注・無料見積りのご案内がありますので、ご参照ください。

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