文字起こしに関連した言葉でよく耳にする「ケバ」や「ケバ取り」。
ケバ取りは文字起こしの作業に欠かせないものといわれますが、その言葉の意味や役割について解説します。
「ケバ」「ケバ取り」とは?
ケバ取りとは
「ケバ」の例
文字起こしにおける「ケバ」とは、話の内容と直接関係のない不要な言葉や声のことです。「ケバ」とほぼ同義で、「フィラー」「無機能語」と呼ばれることもあります。ケバの例としては、以下のようなケースが挙げられます。
- 発言中に発せられる「あー」「えーと」などの感動詞。
- 言葉の言い間違え、言い淀み。
- 文脈に関係なく打たれる相づち・合いの手。
- 頻出する口癖、言い回し。
「ケバ取り」の意味
つまり、「ケバ取り」とは「ケバ」を「取る」という意味で、文字起こしした文章について明らかに不要な箇所を削除・修正する作業のことをいいます。
通常、文字起こしというと、このケバを削除・修正する(=ケバ取り)まで行うのが一般的です。なお、あえてケバ取りを行わない文字起こしもあり、「素起こし」「逐語起こし」「逐語記録」などと呼ばれます。
なぜ、ケバ取りは必要か
話し言葉はケバが多い
なぜ、こうしたケバ取りの作業が必要かというと、文字起こしの対象となる音源は、話し言葉を録音したものであるためです。書き言葉と違い、話し言葉というのは無駄な部分(=ケバ)が思いのほか多いものです。
もちろん、話者の話し方や、録音したときの状況によってもケバの多い少ないは異なってきますが、まったくケバがない音声というのは、まずありません。
ケバ取りして読みやすい文章に
ですから、ケバをそのまま文字に起こすと、とても読みづらい文章になってしまいます。そこで、文字起こしでは通常、ケバ取りをしながら文字起こしを行うということになります。
実際、どこまでケバ取りすればいいかは、文字起こしする目的や音声内容などによって判断します。たとえば、くだけた内容の対談などを文字起こしする場合は、あえてケバ取りを軽めにして口語的な表現を残したりすこともあります。
あえてケバ取りしない文字起こしも
また、あえてケバ取りをしないで、音声を聞こえたとおり忠実に文字化する起こし方もあります。これは逐語起こし、逐語記録、素起こしなどと呼ばれます。
調査・研究用、あるいは裁判用の文字起こしなど、読みやすさより正確さが優先される場合に行われます。
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