文字起こしの代表的な起こし方には、ケバ取り、素起こし、リライト(または整文)があります。ここでは、リライト・整文についてご説明します。
文字起こしにおけるリライト・整文(せいぶん)とは
リライト(rewrite)とは本来、「書き直す」「書き換える」という意味の英単語です。文字起こしの分野では、ほぼ同義で「整文(せいぶん)」と呼ばれることも多いので、この記事ではリライト・整文としてご説明いたします。
リライト・整文の意味と役割
話し言葉は読みづらい
文字起こしはご存じのとおり、インタビューや会議などの録音音声を文字化する作業になります。
このとき、文字に起こした文章は、話し言葉を文字化するという性質上、どうしても無駄な言葉が多くなりがちです。また、よほど話し上手な話者でなければ、書き言葉に比べると文法や文脈も乱れてしまいます。
耳で聞いているとなんとなく理解できる話も、文字起こしして文章として読んでみると、意味不明、分かりづらいということがよくあります。ある意味、これは文字起こしの宿命ともいえる問題です。
リライト・整文して読みやすい文章にする
そこで、文字起こししたままだと文章として読みづらいので、これを読みやすく直そうという発想が当然ながら生まれます。この作業を、文字起こしにおけるリライト、あるいは整文と呼びます。
なお、リライトという言葉は、使用する分野によって意味が異なってくるので、ここでは文字起こしでの話としてご理解ください。
リライト・整文とケバ取りの違い
話し言葉に多くなりがちな「あのー」「えーと」など意味のない言葉の削除も、リライト・整文の範囲となります。ただ、この作業は通常、文字起こしでは「ケバ取り」と呼ばれます。ケバ取りもリライト・整文の一部といえますが、分けている文字起こし業者が多いです。
リライト・整文では、単にケバ取りするだけでなく、語尾の統一、語順を変える、助詞を補う、話し言葉を書き言葉にするなど、文章全体を整えて読みやすい文字起こし原稿を作成します。
当オフィスでも、ケバ取りまで行う文字起こしは「標準コース」に、さらに踏み込んで文章を直すリライト・整文まで行う文字起こしは「リライトコース」で承っています。
リライト・整文が必要になるケース
リライト・整文すれば起こした文章が読みやすくなるわけですが、メリットばかりでしょうか。じつはデメリットもあります。たとえば、リライト・整文すると、元々の話を耳で聞いて受ける印象と、どうしてもニュアンスが違ってきます。
研究や調査でインタビューを文字起こしするような場合には、読みやすさより話した内容の正確さのほうが優先されることが多いです。ですから、こうした案件では、リライト・整文を希望する依頼主は少なくなります。
一方、広報誌のような媒体で、講演録を掲載するような場合は、話の細かいニュアンスは変わっても、読みやすいほうがよい場合が多いので、リライトまで頼むケースがふえてきます。
ただ、実際のところ、文字起こし業者にリライト・整文まで頼むというのは、ニーズとしてはそんなに高くないように感じています。
当事務所の文字起こしサービスについて
当事務所では、リライト・整文を含む文字起こしは「リライトコース」で承っております。
そのほか、起こし方、コース、依頼方法、料金、見積もりなど、当オフィスの文字起こしサービスについて、サイト内でくわしくご案内しております。下記のリンク先ページでくわしくご案内しておりますので、本記事と合わせてご参照ください。
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